サービス終了のお知らせ

いつもCLIPsをご利用くださいまして、誠にありがとうございます。
このたび、運営会社である「株式会社クリップス」が改革するため、2012年より運営してまいりましたサービス「CLIPs」を、2017年3月31日(金)をもちまして終了することとなりますのでご案内いたします。長年にわたりサービスをご愛用いただきましたお客様に、心より感謝申し上げます。何卒ご理解・ご了承を賜りますようお願い申し上げます。


ClipperFile NO.008

活動名
汪成(OhSei)
職業
二胡演奏家
生年月日
11月26日
血液型
O型
出身地
北京市

中国北京出身、幼少より日本で育つ。幼い頃より楽器に触れる生活を送る。北京にある中央音楽学院を2010年に卒業後、日本で中国民族楽器教室を開催。
二胡をはじめとする中国楽器を駆使し、公演を企画・演奏活動を行い、様々な音楽活動を通じて日中の架け橋の交流に尽力中。
二胡教室で教えながら、各種イベントに出演のほか、オリジナルアルバムをリリース。

二胡の演奏をメインとされていますが、演奏歴はどのくらいですか?

実は私の場合、二胡の演奏をはじめるのはとても遅かったんです。中国には「楊琴 (中国語読み:ヤンチン、日本語読み:ようきん)」という144本の弦を竹バチで叩いて演奏する楽器があるのですが、母の影響で楊琴(ようきん)とピアノを演奏していました。その後、高校生になってから二胡の演奏をはじめました。

どういうキッカケで、楊琴(ようきん)の演奏から、二胡の演奏に変わったのでしょうか。

キッカケは母から「二胡を習いなさい!」の一言で・・・(笑)。

お母さんはどうして二胡を演奏して欲しかったのでしょう?

実は二胡と楊琴(ようきん)はピアノとバイオリンの関係のような感じで、非常に相性が良い楽器なんです。母は楊琴(ようきん)奏者なので、母が先生となって同じ楽器を教える事になるとどうしても厳しくなってしまうので、違う楽器で他の先生に習える楽器をはじめなさい、というアドバイスでした。

それで他の先生から教えてもらう事になったのですね。先生は厳しかったですか?

そうですね。良く泣かされました・・・(笑)。

現在、年1回のペースでご自分が企画してリサイタルを開催されているそうですが、それ以外のお仕事はどんな状況でしょうか。

リサイタル以外の仕事としては、二胡をはじめとする中国楽器、揚琴(ようきん)、古筝(こそう)、琵琶、笛など、日本人の沢山の生徒さんに向けて音楽教室を開催しています。

日本では二胡はあまりなじみがない楽器だという印象がありますが、どんな方が興味を持って習いに来られますか?

もともとは母が日本に来た80年代、90年代頃は日本で二胡を知っている方は本当に少なかった様ですが、2000年代に入って「女子十二楽坊」という演奏グループが日本のテレビに出演するようになり、いろんな方が中国の民族楽器に興味を持つようになった様です。 それからテレビで中国楽器の演奏を見た方や、私たちのコンサートに来てくれた方などが、自分でも演奏してみたいと教室に来るようになりました。

二胡を演奏していて楽しい事や、生徒さんに教えていてよかった事などはありますか?

生徒さんを指導している中では、「先生から習って良かった!」と言われる時が一番嬉しいですね。生徒さんができなかった曲を弾けるようになったという事もありますし、東京では他にも様々な民族楽器教室や二胡教室があるので、他の教室も体験した上で、私の教室を選んでくれる事は嬉しいです。また、「できなかった事ができるようになって楽しい!」と言ってもらえる事がとても嬉しく、教えてよかったと思います!

逆に何か悲しく感じる事はありますか?

せっかく習い始めてくれた方がお仕事の都合などで、しばらく来られなくなってしまったりする時ですかね。皆マイペースで続けて頂ければと思うのですが・・・、そのまま次第に来られなくなる方もいらっしゃるので、そこが少し残念だと思う時はあります。

子供の頃から楽器演奏を続けて来られて、演奏家として食べていけなかった時期というのはあったのでしょうか?

まだ本格的な演奏活動をはじめる前、趣味として演奏していた頃は横浜中華街などのレストランで30分程度の短い演奏アルバイトをした事はあります。また、全く関係ないですが医療事務などのアルバイトをしていた時期もあります。

音楽をやっていてよかった思う事は?

母に言われてはじめた二胡演奏なので、自分の意志で習いはじめた楽器ではなかったので、楽しめない時期もありました。続けるうちに楽器は自分が辛い時や悲しい時など、色々な心情を表現できるひとつの手段であると思うようになり、音で感情を表現して、それを共感してくれるお客さんがいる、という事は凄く嬉しい事だと思うようになりました。
今は自分が楽しんで演奏していないと、人を楽しませたり感動させたりはできない、と思っています。

演奏を続ける原動力はお客さんですか?

お客さんの存在ではなく、悔しさかな?(笑)
高校生で二胡の演奏をはじめた頃は日本で演奏している方が少なかった事もあり、ひとりで練習するモチベーションの維持が大変でした。上海の音楽学校へ一年間短期留学をした時に、周りの音大生が毎日5時間から8時間も練習をしているのを知り、さらに練習している曲が古典やクラッシックな曲ばかりでなく、西洋のバイオリンの曲であったりするのを見て、凄くカッコいいなぁと思ったのと同時に、二胡に対するイメージがガラリと変わりました。私の感覚では二胡は昔の曲をおじいちゃんが弾くようなイメージで思い込んでいたのが、若い人が全く違う表現でこの楽器を弾く事ができるんだと知り、自分との差も歴然と感じた瞬間「なんか悔しい!」と思うようになりました。そこからもっと頑張ってみようと思ったのですが、小さい頃から演奏している方と、遅い時期から演奏をはじめた自分とでは、どんなに努力しても追いつけないと力を比べてしまい辛い時期もありました。今は人と比べたり競うのではなく、同じ楽器でもひとりひとり表現できる音や曲は違うので、自分の表現できる世界、自分が表現できる音楽を大切にし、そこから聴いてくれる人に感動や影響を与える事ができれば、それでいいのではないかと考えるようになりました。

すばらしい考え方ですね。人と競うのは成功の形のひとつですが、自分が納得できるものを作り上げるのも成功の形のひとつですよね。

ありがとうございます。私もそう思います。

これからの夢や音楽の方向性などは考えていますか?

音楽で「マイワールド」を作っていく事を考えています。様々な二胡奏者がいる中で、皆が同じ曲を同じように弾いていても面白くないので、他の人が表現できない、私だけの世界観を表現する事ができればと思っています。

自分の世界とは言葉で表現する事はできますか?

言葉で表現するのは難しいですが、沢山の楽器演奏者がいる中で、その人しか表現する事のできない特徴を持っている方がいるんです。
同じ楽器や曲でも編成や曲作りにより全く違う表現ができるので、自分の表現ができる曲を持つ事も大事ですし、曲の雰囲気を作れる事が重要だと思っています。私の場合はまだ、自分の世界観が分からない部分も多く、模索している段階なんですが、将来的にはマイワールドを確立して、私だから弾ける曲を皆さんに共感して頂けたらと思っています。

Clipsライター
インタビューを終えて
二胡の演奏をはじめたキッカケがお母さんの一言で、高校生からと遅いスタートだった、と振り返る汪成(おう せい)さん。最初は自分より演奏歴が長い人と比べてしまい楽しめない時期もあったそう。それを乗り越え、今は自分だけの音楽の世界観を作りあげ、人々に共感や感動を与える事が夢だと言う。今後も進化し続ける、汪さんのマイワールドを楽しみにしています!