ClipperFile NO.014

職種
メークアップアーティスト、プロデューサー
生年月日
1987.9.25
血液型
B型
出身地
和歌山県
活動拠点
東京都

ヘアメイク専門学校を卒業後フリーランスで盛り師として活動、同時にショーやイベント、撮影など様々な現場にて活躍。自身もモデルとして活動し、イベントの運営・企画、ブッキングなど様々な分野でも活動中。

自己紹介をお願いします。

佐原広兼です。今年27歳になります。メイクアップとプロデュース業をやっています。何かを作るのが好きで、特にメイクが好きなので、メインはメイクという感じになります。

プロデュース業は具体的にどのようなことをしていますか?

基本芸能関係です。言われればなんでもやります。「こういう人が欲しいんだ」って言われれば、その依頼に沿った人を用意します。キャスティング、ブッキングなど、どういう形でも。

色々取り組んでいるんですね。

無駄に顔が広いんです(笑)それをつなぎ合わせてるだけなんですけどね。

収入はそれで十分に得られていますか?

はい。今まで特に借金もせず、ここまで来れました。なので、なんだかんだでちゃんとできてるかなと思います。

それはすごいですね。佐原さんは東京生まれですか?

関西の和歌山県出身です。皆さんあまり知らないですけどね。「和歌山県ってどこ?」って言われます(笑)大阪の横なんですけど。

いつ頃、どんな理由で東京に来たんですか?

5、6年前、21歳か22歳くらいの時に出てきました。それまでは、実家が会社をやっているので、それを継いでました。でもあまり楽しくなくて、辞めようと思ってたんです。辞める言い訳が欲しいなと思っていたときに、遊びで友達にメイクをして、「あ、面白いな」って。とりあえずこれをやろうっていうのが、メイクを始めたきっかけです。

メイクを始めたきっかけは”言い訳”から?

そうなんです。(笑)結構、深い理由があると思われて訊かれることが多いんですけど…。だから、説明がしづらいんですよね。当時は全然、深い理由は何もなかったので(笑)でも、やっていくうちにどんどんメイクが好きになりました。

メイクの面白いところはなんですか?

メイクの作業そのものも面白いですけど、メイクをする前と完成した後の出来上がりってやっぱり違うじゃないですか。それを見るのがすごく面白いです。メイクをさせてくれた人たちが、みんな驚くんですよね。「自分じゃないみたいだね、これ!」って。そこで、「そうでしょ??」なんて言って(笑)

人が喜んだり、びっくりする顔が好きなんですね。

それはあります。それに、何かを作るのも、もともと好きでした。学校の授業でも、図工とか好きでしたよ。

もともとメイクを専門でやっていたわけではないんですよね?家業を辞めて東京に来るための言い訳だったと仰っていましたが。

ええ。なので大阪にあるメイクの専門学校に行きました。卒業してから、フリーで仕事を始めました。

学校を卒業してからは、どこにも就職していないんですね。そのままフリーになった当初は、順調でしたか?

いや、全然順調じゃなかったですよ。最初はほんとに貧乏生活でした(笑)お金なかったです。でも、最初はそんなに技術もないですから、メイクの金額も抑えてやってました。そこから色んな人に知り合えて仕事が増えたのでよかったです。周りに恵まれました。

「顔が広い」とのことですが、どうやって知り合いを増やしたんですか?

色んな友達に、メイクの仕事につながりそうな知り合いを紹介してもらって、営業に行ったりしました。新宿で名刺配ったりもしましたね。

名刺を配っていたというのはすごいですね。どんな感じで配ってたんですか?

自分で名刺作って、色んな人に配ってました。名刺を渡した人からは直接依頼が来なくても、その人が「知り合いがこういう人探してるよ」、みたいな情報をくれて、それでまた営業に行ったりとかで。

名刺を配って効果があったということですか?

ありました。モデルなどの仕事をやってる人は、大体メイクをしてくれる知り合いっているんですよ。ただ、そこにアポがつながらないときに「誰かいないか?」って周りに声をかける。そうすると、フリーの俺らに仕事がくるわけです。だから、存在を知ってもらえるだけで十分だと思ってました。

卒業後フリーになった当初から、メイク一本でしたか?他にお仕事をしたりしていましたか?

いえ、メイク一本でした。東京には結構、そういう仕事がありますから。夜のキャバクラでもヘアメイクはできるので。

最初からメイク一本で食べていたというのはすごいですね。佐原さんは今、作品作りをしたり、腕の良いカメラマンさんと一緒にお仕事をなさってますよね。それは口コミの力も大きいと思うんですが、リピーターのお客様はいるんですか?

そうですね。ただ、リピーターの方もいますけど、1回メイクしてそれで終わる人もいます。実は俺、人に合わせたメイクっていうのは得意じゃないんです。自分が好きなものを作るメイクは得意なんですけど。だから結構クセが強いし、好みが分かれると思います。そのせいか、プロフィール写真とかの依頼はあまり来ないですけど、作品を撮るというときは仕事をお願いされることが多いです。

個性があるということですね。

俺がしたメイクは見たらすぐわかるってよく言われるので、個性は強いと思います。

今までメイクの仕事をしてきて、失敗談はありますか?

まだ、これといって大きな失敗はしてないと思っています。でも、自分の中で、「あそこをもうちょっとこうすれば、もっとイイのができたな」みたいな経験はあります。

メイクをする側の意図とされる側の要望って絶対どこかズレがあると思うんですけど、そういう時はどういう対応をしていますか?

基本的に、メイクするときはそんなに相手と喋らないんですよ。メイクされてる人は暇でしょうし、俺も営業ができるから、喋りたい気持ちはもちろんあります。ただ集中しちゃって喋れなくなっちゃうんです。あまり会話はしなくても、相手の表情やクセを見て「あ、ここ気になってるんだな」っていう部分を意識して、施術してます。

メイクする前に事前リサーチをしますか?

気になるところやイメージについては聞きます。でも、場合によってはそれを無視してやってしまうこともあります。そうしたほうがいい場合もあるので。それはそれでいいんじゃないかと俺は思ってます。ちょっと自己中ですけどね(笑)

専門学校を卒業した後は誰かに師事する人が多い中、佐原さんはそれをしていないわけですけど、感性的な部分は完全に自分のオリジナルになっていますか?

そうですね。誰にも師事していない分、他の色が無いので…。俺自身の個性が出てるのかなっていう感じはします。

技術面ではいかがですか?先生がいればコツみたいなものを教わるじゃないですか。でも自分でやろうとすると、教えてくれる人はいませんよね。

技術的なことも、悩んだときは自分なりの答えを出して実践してます。大体、自分のやりやすいようにしています。だから、「そんなやり方すんの!?」って驚かれることもありますね。基本的に学校で習ったことって現場ではほとんど使わないんですよ。

現場ではやらないのに学校では教えてる、ということは結構ありますか?

学校で教えてることって、現場でやろうとするとひとまわりもふたまわりも余計なことが多いと感じます。もっと短縮できるのに、ということがいっぱいあります。マニアックになるんですけど、例えば、髪の毛を上げるために土台を作るとき。学校では、土台の髪の毛をすごく綺麗に折りたたむように教えられるんですけど、実際折りたたんだ土台の部分は外から見えないわけです。だから、多少ざっくり、グルグルっと髪をまとめてもいいんですよ。それで、5~10分かかることが1分くらいでできちゃうので、早いです。

学校はあくまで基礎を学ぶ場ですね。

そうですね。現場でしか使わないこともあります。学校で習わなかったこともやります。

学校では教わっていなくても、現場では常識ということもありますよね。それは、仕事しながら現場で勉強するという感じですか?

そうですね。でも、誰かのアシスタントとかにならなくて本当によかったなと思います。誰かの下にいたら、これはこうだよって教わってばかりなので、結局は自分の発見というものがないと思うんです。自分でやることで、「あっ、これできないんだ」って発見できて、それを練習する。その繰り返しで技術は上がっていくと思うんですよ。誰かのアシスタントをやってると、ほとんど先生の手伝いをする感じで、自分では何もしないわけじゃないですか。結局何も向上しないと思うので。自分の色が存分に出せるのも、よかったなと思います。

アシスタントになると、「これが俺のメイクだ!」とは言えなくなるかも知れないですね。

そうですね。ただ、アシスタントをやる・やらない、どちらにもそれぞれのメリットはあると思います。

佐原さんのこれからの夢はなんですか?

一言でざっくり言うと、「笑って人生を生きる」という夢があります。その中で、メイクに関しては、イベントを成功させていきたいですね。

イベントでは、自分のメイクを人に見せたいという気持ちがあるんですか?

メイクをたくさんの人に見てもらいたい気持ちはありますけど、そこは一番こだわっていることではないんです。

一番こだわりたいことはなんですか?

自分のままで、自分のやりたいメイクをやり続けることです。きちきちに決められたメイクではなく、自分の作りたいものを作り続ける。それで、「何これ、すごいね!」って言ってもらえたらなお嬉しいです。“素敵”とか、“綺麗”よりも、“すごい”って言われるメイクをしたい。

シンプルで力強い目標ですね。佐原さんのメイクで喜ぶ人、驚く人は絶対にたくさんいると思います。

ありがとうございます。今後、どう転ぶかはわかりませんけど…(笑)何に対してもそうやってきたので。

転んでもぜひ起き上がってください!佐原さんのやりたいメイクを軸にして、それをどんどん展開されるのを楽しみにしてます。

Clipsライター
インタビューを終えて
作り、表現し、人を笑顔にする。佐原さんの仕事への向き合い方から、強いアーティスト性とメイクへの情熱を感じました。「失敗はしていない」とは、直面した困難を全て成長のきっかけに変えてきた佐原さんだからこそ言える言葉。笑顔で自分のメイク道を貫き、人びとに驚きと感動を与え続けてください!